奈良の鹿の思わぬちょっとした被害


年間、千数百万人の観光客が訪れる奈良。
近鉄電車の終着駅、近鉄奈良駅を出ると、1分も歩かないうちに、奈良公園がはじまります。
奈良に来られた皆さんが、最初に出会うのが、天然記念物である鹿たちです。
興福寺、東大寺、かき氷ブームでご存じの氷室神社をはじめ、多くの天平の遺産、国立博物館など行く先々で、鹿がのんびりと草を食んでいます。
所々に「鹿せんべい」が売られていて、観光客が、鹿たちに与えてくれています。
なかには、手に持った「鹿せんべい」を奪い取られる?といった光景も見られるほど、鹿たちは、争うように食べています。

新型コロナ感染症で、私たちにも思いもよらない影響がありました。
観光客の激減(ほぼいない状態)で、鹿が「鹿せんべい」を食べられなくなった影響か、ほとんどの鹿が、見るからにスマートになり、一回り小さくなった感じになりました。
鹿の愛護会は、鹿苑で通常通り、餌を与えてはいるようですが、新たな餌を求めて、奈良公園を出て、人家の多い地域まで出没するようになったのです。

私の住む地域は、その奈良公園近く、東大寺大仏殿まで徒歩で10分くらいのところにあります。
以前からも、一年に何度か、鹿が顔を見せることはありましたが、5月ごろからは、連日のように現れ、家々の草花を食べていきます。
私の家の庭にも何度か侵入され、きれいに咲いた紫陽花、桔梗、そして赤く食べごろになったミニトマトを食べられてしまいました。
ご近所も軒並み新たな餌場になり、それぞれの家で、ネットを掛けたり、外の門を閉めたりの対策をされるお家もあります。
我が家では、以前、日中は閉めていなかった、ガレージの門を閉めるようにしました。

先日の連休には、近隣の他府県から多くの観光客に来ていただき、久しぶりに鹿たちも喜んだのではないでしょうか?

やはり、早く観光客に戻ってきていただき、鹿だけでなく、奈良の経済を支える観光産業が活気づくことをコロナの終息とともに願っています。



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